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九州鉄道特集
(人吉駅に入線する「かわせみ やませみ」)
JR九州は、3月4日から、熊本駅~人吉駅間に新たに、D&S(デザイン&ストーリー)特急列車「かわせみ やませみ」を1日3往復投入しました。これで、JR九州の投入したD&S列車は11番目となります。
車両デザインは、「七つ星」や「ある列車」等を手掛けた水戸岡鋭二氏で、人吉駅側の1号車キハ47 8087には「かわせみ」の愛称が付けられており、車体色や座席モケットの色は青を基調とした色で、車内にはリクライニングシート24席、カウンター席10席+子ども椅子3席、ボックス席4席、ソファ席2席が設置されている。
連結面寄りの部分には従来のトイレを改造した多目的トイレのほか、カウンターテーブルを設置している。
(1号車「かわせみ」の車内)
熊本駅側の2号車キハ47 9051には「やませみ」の愛称が付けられており、車体色や座席モケットの色は緑を基調とした色で、後位側の扉が撤去されている。
車内にはソファ席4席、リクライニングシート16席、カウンター席4席、「やませみベンチシート」2席、ボックス席8席、ショーケース、ビュッフェ(サービスコーナー)が設けられている。
「やませみベンチシート」は幅の広いソファ形の座席で、2号車が指定席の列車の場合「やませみベンチシート」を利用する際は通常の指定席特急料金に210円を加えた料金が必要となる。
車内は自然の香りと温もりを感じる車内スペースを目指しており、随所に人吉・球磨産の杉(床材等)やヒノキ(内装材の一部)、八代産のイグサが使用されている。また車内にある暖簾には八代産のイグサが使用されている。
熊本駅 - 人吉駅間で1日3往復運行されている「かわせみ やませみ」は、1号および2号は一部指定席、3号-6号は全席指定席として運行している。
運行ダイヤは前身である肥薩線快速のダイヤをおおむね踏襲しているが、折り返しの準備、清掃作業や途中駅での停車時間(観光停車)のために、一部列車で運行時刻が最大で30分変更となっている。
また、客室乗務員の乗務は平日と休日で乗務列車が異なり、平日は3号~6号、土休日は2号~6号で乗務し、いずれの日も1号に客室乗務員は乗務しない。なお夏休み、春休み等の行楽期にはこの限りではない。
また現在、カウンター席やボックス席などの座席指定は、JR九州インターネット予約やJR西日本e5489などのネット予約サービスには対応していない為、指定は駅窓口や旅行センター、主な旅行会社で行っている。
また、車内にはVR装置を設置しており、球磨川下りのラフティングや、疑似的な飛行体験ができるという。
やませみ・かわせみ1号と平日の2号以外は、車内販売があり、オリジナルのお弁当や沿線地域の旬のフルーツを使った地元の名店「ポエム」のスィーツセット、球磨焼酎にこだわる地元の名店「開Kai」による焼酎おつまみセットなど、球磨地域を走るこの列車ならではのお土産を買う事が出来る。
(人吉~渡間を走る「かわせみ やませみ」)
「かわせみ やませみ」が走る「肥薩線」の、八代から人吉の間は、熊本県内最大の1級河川「球磨川」に沿って走っており、水量豊かな球磨川は、古来から交通や輸送に活用され、「富士川」「最上川」と並び、日本三大急流と評され、球磨川下りや最近は、ゴムボートの「ラフト」を使ってのラフティングも人気が高い。
また、この地域は、球磨地区と呼ばれ、その中心である人吉は、鎌倉時代から明治維新まで 山間地という外敵が攻めにくい中で、相良氏が日本史上、稀な700年間と長期にわたり治め、 独自の文化を花咲かせた。その中でも、米を原料とする球磨焼酎や、郷土玩具のきじ馬、長年相良藩の、真宗禁制によって発達した、隠れ念仏など、非常に見るものも多い。
(人吉駅前のからくり時計)
また、この人吉駅は、肥薩線の中継駅として古くから、発達し、石造の機関庫をはじめとする鉄道遺産もあり、「かわせみ やませみ」以外のJR九州のD&S列車も発着しており、「SLひとよし」、「いさぶろう・しんぺい」、それと、JR人吉駅に併設されている、くま川鉄道には「田園シンフォニー」という、列車も発着しており、駅のホームには、昔懐かしい、駅弁販売員が、名物の「栗弁当」などを販売している。また、駅前には、「からくり時計」や鉄道博物館「MOZOCA」等もあり、 鉄道マニアの聖地となっている。
(人吉駅での歓迎風景)
尚、人吉駅では、「かわせみ やませみ」をはじめ、D&S列車の到着時には、人吉温泉の旅館の 女将会「さくら会」等が歓迎のお出迎えを行っており、到着時から、旅行客は、おもてなしを受けることになる。
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